年越しさせるつもりはなかったのですが、忙しかったりゲームをしたり漫画を読んだりでなんだかんだ文字を読むという行為から逃げ続けておりました。
題にもあるように文字を見ることがそもそも久しぶりでした。読むなんて以ての外。
年末年始暇なので結果的に年越しさせて良かった19巻の感想レビュー。
さて、前置きはこのくらいにして今回も(15巻までの)好きなエピソードランキングに食い込めそうなエピソードにはランクを振り分けました。
S→10位以内、A→20位以内、B→30位以内、C→50位以内といった具合ですね。
そのランキング記事+16巻以降感想は以下の記事をぜひ呼んでください!
- 投書話1 『イレイナさんの一日』
- 第一章 『シャロン様と未来が見える少女の話』
- 投書話2 『とある姉妹の話』
- 第二章/投書話3 『危険なお薬を売る魔法使いと歴史探訪』/『元気が出るお薬の正しい広め方』 ランク:C
- 第三章 『ほうきさんの非日常』
- 第四章 『時計郷の悪夢』 ランク:A
- 第五章 『イレイナさんの日常』
- 第六章 『旅の終わり、旅の始まり』
- 総評
投書話1 『イレイナさんの一日』
冷静に考えてこの仕事は手紙を捌くバイタリティはもちろんのことメンタルも求められますよね。
冷静に考えて。と書きましたがこんな話を読むうえで冷静になんかならない方がいいのでしょうか?
第一章 『シャロン様と未来が見える少女の話』
半年ほど前からワールドトリガーというめちゃくちゃ面白い漫画にハマってたんですが、あの世界の人間はSE(サイドエフェクト)と呼ばれるいわゆる超能力みたいなものが極稀に発現します。内容としては嘘を見抜けるとか、そんな感じの普通の人にはできない超能力です。
最初にシャロン様がやたら持ち上げられている場面を見て「あれ?この子人に好かれるSE持ち?」と感じました。ただ、その後冷静に考えたらアネモネさんは未来視というガチのSEをもってたなと思いました。ワールドトリガーにもSEによって未来視ができるキャラがいるのですね。
サイドエフェクトだかシステムエンジニアだか知らねぇけど他作品の話してんじゃねぇ。お前は魔女旅の話だけしてりゃいいと思った方は申し訳ありません。ふと思っただけなのでこれからはその話は無しで行こうと思います。
アネモネさんはシャロン様の流血シーンを未来視で見たと言いますが、恐らく世界で彼女しかその光景を見ることないという意味ではある意味激レアな光景だと思います。すべての世界線を管理できる神ですらその場面に遭遇することは無理でしょう。なんというか、そんなことを考えてしまいました。
最初に別作品の話をあげましたが未来予知というのはたびたび作品の大ボスとして登場します。そしてその大半がなんかすごく作者も扱いに苦労したんだろうなという扱いを受けて倒されます。そりゃ未来が見えるキャラに勝つのは一筋縄ではいかないですからね。読者に納得感を与える決着というのは至難の業でしょう。
しかしながら、今後そいつらはシャロン様に完封される程度のキャラであると思えばなんか、こう、自分の中で予知能力者は無理ゲーの絶対強者という絶望感がサラサラと風に吹かれ消えていく光景が見えました。(シャロン様は魔女旅において作中最強レベルのキャラなのはわかってますが最強にも格というものがあるので)
投書話2 『とある姉妹の話』
シリアスっぽい空気出してるけどそんなお話じゃないんでしょ?ワタクシ知ってますわ。
と思いつつも心の中でマジな感じだったら後悔するからこういうナメた気持ちで読み進めるのはやめておこうと思いながら読んでいました。
その後イレイナさんの話になった時にすべてを確信しました。ふざけるなと。お前ら悩み相談しろよとも思いました。意味も目的もなく友人とだらだらやるラインのやり取りじゃねーんだぞ。
とはいえこれは私にも落ち度があります。これが第二章であれば真面目な話である可能性が5%くらいありますがこれは投書話2。イレイナさんとアヴィリアで真面目な話になるわけがありません。私の研究もまだまだということでしょうか。
その後、おやおや。なんか深刻な感じではないですが真面目な感じにはなっておりました。あとヴィオラ生きとったんかいワレ。
この姉妹はかなり好きなのでこれからも姉妹仲良くのびのびと旅を続けてほしいものです。今はいつでもどこでもSNSなどで繋がることができる世の中ですがあの世界でお互い顔が見えない状態での再開というのもなんだかいいですね。顔は見えていないはずなのですが。
第二章/投書話3 『危険なお薬を売る魔法使いと歴史探訪』/『元気が出るお薬の正しい広め方』 ランク:C
一緒でいいかなと思ったので一緒にします。
前半はとりあえず、「(冤罪から逃れるためとはいえ犯罪は)あかんすよ!」と思いました。あかんすよ!
最初は「またプリシラかぁ」と思いました。アルテリナリアとは以前お会いしていたはずなのでその組み合わせが再びくるのはなんというか逆に珍しいな。と。
ただその後のお話でなるほど。この話はプリシラにしかできないなと感じました。
数年後の世界のお話ですし、投書話とはいえ誰がお相手するんだろうとちょっとワクワクしておりました。イレイナさんだろうとは思っていましたが、そうでない可能性もじゅうぶんにありましたからね。
話は少しそれますが、最近一気読みした漫画で主人公が序盤別れた仲間と終盤で再開する激熱展開がある漫画を読んだのですよ。私の人生でもトップクラスの評価となった漫画なのですがそれを読んだ直後だからか、このお話は何か胸にくるものがありました。
イレイナさんは別れと出会いの螺旋構造の中で生きている人物ですのでそちら視点の出会いは今更感がありますが、イレイナ視点ではなくプリシラの視点からそういう存在と再開するというのがその漫画と何か被ってしまいました。
第三章 『ほうきさんの非日常』
ミナがイレイナに堕ちたらいかんでしょ。
と思ってる過激派なのでこれはダメですね。ダメです。NGです。
この話は公式が勝手に言ってるだけのお話です。私は認めません。認めんぞ!
サヤミナ姉妹にしろアムアヴィ姉妹にしろ同じことですが、姉の方がイレイナ好きなのはいいんですが妹が押せばワンチャン行けるというのはダメです。はい。よくありません。
あなたは姉を一途に思っていないとだめなのです。よりによってイレイナ相手はダメではないですか。ブチギレそうです。私に世界を破壊できる能力があれば破壊してます。そして一から再構築します。それほどの怒りです。
ミナは反省していていただきたいです。はい。
それ以外にもなんかいろいろあったと思いますが、まあそれはいいです。上記のことと比べればとるにたらないことです。冷静に考えてペンキ塗ったり金庫破ったり、結果的に人助けになったけど一歩間違えたらやってることヤバない?とか思いましたがそんなことは些細なことなのです。
第四章 『時計郷の悪夢』 ランク:A
多くの方は待ちに待ったエステルさん回でしょう。私はできればという派閥でしたがまあきたならきたでよし。どんと来い。
さて、とりあえず私は読みながら思っていたことは「まあでも俺このエステルにあたる住民に強く言えんよなぁ」と感じました。
神視点ですので的外れな彼らに対する怒りがないわけではないです。でもあくまで神視点だからわかってるだけで私があの場にいれば同じことをするんだろうな。とも思ったからです。
昨今情報社会が発展したせいで良くも悪くも情報が仕入れやすくなりました。しかしその情報は事実に基づいているとは限りません。聴いていて心地よいだけの間違った情報もあれば聞きたくない事実も転がっているわけであります。
エコーチェンバー効果ってやつですね。これがあるから政治的問題とかで意見を持つことは重要だと思いますが同時に調査することの重要さも感じております。
最近だとよくあるのが「記事名だけですべてを知った気になる」「どこの誰だかわからん他人のまた聞きで知った気になる」ということが頻発しております。よくよく記事を読んでみるとおかしくね?と感じることが多いですがこれはそういう記事にしないと読んでもらえない今のご時世の歪さを感じてしまいます。
そんなこんなで正しい情報の取捨選択とやらが難しい今の時代を生きる人間として彼らに対して怒りを向けるのはただのブーメランというのが実情でありましょう。
—――と途中までは思っていましたが、記事が出たのに無視して叩き続けるのはけしからんですね。それはあかんやろと読んでて思いました。
ただこれもよくよく考えると人は「エステルが間違ってる」と一度思い込んでしまった人がそれを否定するのは過去の自分の否定となってしまいます。そういうのがなかなかできない弱い生物であることを自覚しないといけないなとあの話を読んで思いました。
この話はそういう視点で読む物語なのかとはちょっと疑問ではありますが、普段自分は勉強なんてしないしやっぱり努力できない人間なのでこういうものから学び戒めていく必要があるのでそれはそれでよしとしましょう。
さて、全体的に学んだことを書き記しただけでは魔女旅の感想としては何やら違う気がしますので、魔女旅の感想と行きましょうか。
あの後イレイナさんは現実から逃げてしまったわけですが、時を経てサヤさんが助けるお話であります。
いやいや、イレイナさんが逃げたとは書きましたが別にイレイナさんがちっぽけな存在とは思いませんよ。あの場面では誰しもが逃げたくなります。
しかし、やっぱサヤなんですよね。最近はアムネシアの方がなんか好きでしたがやっぱサヤなんですよね。いやアムネシアもすごく好きなんですけど。
よくもここまで成長してくれたなぁと彼女の一面を見てきた神の視点から感じてしまいました。イレイナに立ち直らされてばかりだった女の子が一人の人間を救ったわけです。サヤはエステル以前にもいろいろ救っているとは思いますがそれはそれとして。
おじさん不幸な女の子展開自体はそれなりに好きですが不幸なままでいる展開は大っ嫌いなので本当によかったなぁと思いました。
第五章 『イレイナさんの日常』
シーラさんがイレイナのことを認めてる。と受け取れる描写いいですよね。
第六章 『旅の終わり、旅の始まり』
エステルさんが元気そうで、そして平和そうで何よりです。
そう言えばもう長い事イレイナさんの旅を摂取していないわけですね。次はどんな人と出会うことになるのやら。楽しみです。
総評
最初に書いたように最近はゲームやら漫画やらをやっており、これらがことごとく自分の中で上位に君臨するような素晴らしい作品だったんですね。
そのゲームや漫画は自分のこれまでの人生でもトップクラスに面白いものでして、そんなもので楽しんだ直後ですのでやや辛口評価になってるんじゃないかと思いながら読みました。
そもそもですがなんか文章を読む気力がなかったんですよね。だからここまで引っ張ってしまったわけですが「正月暇やし一日一章ずつ読んでいくでぇ」と読み始めました。
さて、そんなけっこうハードルが上がった状態だったのですが結論を書くと1日で全て読み終わりました。
あれだけ文章を読むのが億劫だったのになんてことはありません。たった1日ですらすらと読んでしまいました。これは自分でも驚きました。
次の巻は魔女旅だけでなく他にもいろいろでますが、それはそれで楽しみですね。
ここまで読まなかったおかげで次がでるのはわりと近いです。楽しみに待ちましょう。
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